【中級者向け】英語リスニング勉強法ディクテーションってナニ?

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はじめに

この記事はこんな方におすすめ
・リスニング中級の方

・単語やリンキングを、より正確に聞き取りたい方

・TOEICリスニングで350点以上を目指している方

・発声練習ができる環境ではない方

こんにちは、アメリカのVR英会話レッスンスタートアップ「イマース(immerse)」が運営する英語学習メディア「イマースラボ」で英語を研究している研究員の「KOJI」です。

今回も英語のリスニング能力を向上させるための勉強法のひとつ、「ディクテーション」をご紹介します。

以前、英語リスニング初心者~中級者の方のために「リピーティング」「オーバーラッピング」についても、記事にまとめています。

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今回の記事で説明するディクテーションは、以前説明したオーバーラッピング、リピーティングとは少し違った角度からリスニング能力を向上させる勉強法となっています。

そもそも今までの記事でご紹介してきた2つの勉強法の共通点は

ネイティブの音声を聞いて実際に自分も発音することで、リスニング正確性の向上を図る」でした。

しかし、今回ご紹介するディクテーションという勉強法にはこれらとは大きく違う点が1つあります。

それは、「ディクテーションを行う際に、声を発しない」という点です。

「だったらディクテーションってなにをするの?」

ってなりますよね。

ディクテーションで行うことをザックリと説明すると、

聞こえてくる英語の音声を、文字で書き起こす作業」です。

文字に書き起こすといっても、ノートに手書きしていただいても、キーボードで打ちだしていただいてもかまいません。

文字に起こすことでスクリプトと見比べた時に、自分は何が聞き取れなかったのか、をより正確に理解できることも、ディクテーションの強みの一つです。

例えば、冠詞の “the” やリンキング、リダクション、フラッピングで変化する音など、頭で思ってる発音とネイティブが話す実際の発音との違いを理解するのにも、ディクテーションはとても有効です。

また、発声練習が出来ない状況でも、通常の聞くだけのリスニング練習をグレードアップさせることが出来るのがディクテーションなんです。

実際に声が出せる状況が必ずしもあるわけじゃないですよね。

家で勉強するのがあまり得意ではない方もいると思います。

カフェや図書館で勉強する時にも、通常のリスニング勉強にディクテーションを追加することで、リスニング力の向上に繋げましょう!

【英語リスニング力をつける勉強法①】ディクテーションとは?

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Image by Karolina Grabowska from Pixabay

先程、ディクテーションとは、「聞こえてくる英語の音声を、文字で書き起こす作業」だとザックリとだけ説明させていただきました。

もう少し詳しく説明すると、

ネイティブの英語音声を文章ごとに区切って、聞いて書き起こす作業を、もうこれ以上はハッキリと聞こえないってところまで繰り返し、スクリプトと照らし合わせて自分が聞き取れなかった原因を知ることで、リスニングの正確性を向上させる勉強法

です。

ディクテーションは、他の勉強法と比べても、正確性により特化した勉強法です。

自分が正しい、もうこれ以上は修正する必要がないな、と思って出した答えのなかで間違っていた箇所こそが自分の弱点です。

つまり、自分の弱点に対してごまかしが効かないんです。

自分が聞き取れない原因を理解するのに、ディクテーション以上に有効な勉強法はないと言ってしまっても過言ではありません!

それから、ディクテーションと、リピーティングやオーバーラッピング、またシャドーイングなどの勉強法との大きな違いは、声を発する必要がないことでした。

やっぱり、いつでもどこでも声が出せる状況で勉強できるってわけにはいきませんよね。

そんな時に、音声を聞くだけのリスニング勉強にプラスアルファでディクテーションを取り入れることで、より効果的にリスニング力を向上させることが出来るんです!

それでは、ディクテーションの手順を説明していきます。

【英語リスニング力をつける勉強法②】ディクテーションの方法

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Image by StockSnap from Pixabay

ここではステップ別にディクテーションの作業内容を説明していきます。

STEP.1
教材選び
TOEIC英検の問題集参考書や、海外ドラマポッドキャストでも構わないので、自分のレベルに合った、ネイティブスピーカーの音声&スクリプト付きの教材を見つけましょう。
音声の大部分は理解できる」「わからない単語や表現も少しある」程度のものが教材として適切です。
おすすめの教材は後程まとめてご紹介します!
STEP.2
一度音声を聞く
いきなりディクテーションを開始するのではなく、一度音声を聞いて大まかにでも内容を軽く把握しておきましょう。
「どんな内容の話なんだろう」と把握しておくことで、リスニングしながら内容や次に話すことを「予測・推測」する力がつきます。
STEP.3
ディクテーション実践
音声の大まかな内容を把握できたら、ディクテーションを実践しましょう!
一文章ごとに再生し、一時停止しては文字に起こしてください。
つまり、ピリオドごとに音声を一時停止し、それを書き取り、わからなかったら巻き戻してもう一度聞いて書き取る、という作業を行ってください。
1つの文章を一度に聞き取るのは難しいと感じる場合は、コンマや意味の区切れる場所で一度区切っても大丈夫です!
STEP.4
繰り返し(これ以上は聞き取れないと感じるまで)
音声を巻き戻して何度か聞き、もうこれ以上は聞き取れないと感じるまでディクテーションを繰り返してください。大体5~10回くらい繰り返しましょう。
しかし、全く聞き取れない場合は何十回も繰り返す必要はありません!その場合は教材のレベルを少し下げましょう。
STEP.5
答え合わせ&分析
答え合わせと間違いの分析をします。スクリプトと照らし合わせて間違えている場所がある場合は、その間違えた原因が何だったかをきちんと分析しましょう!
STEP.6
復習
間違えた原因を分析して導いた弱点を中心にきちんと復習しましょう。
復習の際に、オーバーラッピングやリピーティングを使用することもおススメします!

間違いからきちんと原因を分析し、弱点をコツコツつぶしていくことが成果につながる一番の近道です!

Many a little makes a mickle .

(日本語訳)塵も積もれば山となる。

一日10~15分でもいいので毎日続けてみましょう!

【英語リスニング力をつける勉強法③】ディクテーションの効果

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Image by Free-Photos from Pixabay

リスニング能力UP

ネイティブの音声を繰り返し聞いて行うディクテーションでは、もちろんリスニング能力が向上します。

音声を聞く際に、文構造や関係代名詞の有無などに気を付けながら取り組むことで、ディクテーションの効率UPに繋がるので試してみてくださいね!

予測・推測能力UP

「予測・推測」とは何かというと、

少し聞き取れない箇所はあったけど、話の流れからきっとこんな内容だったはずだ。

と予測・推測できるかどうかの能力です。

この「予測・推測」はディクテーションだけでなく、リスニング学習以外にも英語学習すべてにおいてとても重要な能力です。

自分の弱点がわかる

ディクテーションの良いところは、間違いにごまかしが効かないことです。

納得するまで何度も修正を加えた答えで間違えていた箇所こそが、リスニングの際に聞き漏らしてしまう原因です。

 この間違えた原因を分析することが最も成長へ繋がります。

間違えても落ち込まずに、成長のチャンスだと前向きに捉えましょう!

【英語リスニング力をつける勉強法④】ディクテーションのミスの原因

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ディクテーションを続けていくうちに、絶対な自信がある答えなのに、抜けていたり間違えていたりすることがあります。

 そこでくじけてしまう気持ちもわかりますが、そのタイミングこそがチャンスなんです!

それでは、ディクテーションにおける間違いの原因をいくつか説明します。

単語・熟語を知らない

スクリプトに知らない単語や熟語が頻出して何を言っているかわからない場合、そもそもディクテーションできるはずがないですよね。

そういった場合は、自分のレベルにあった教材を選びなおすことをお勧めします。

スピードについていけない

ネイティブの音声についていけず、聞き取れない場合があります。

あまりにもはやすぎる場合は教材を選びなおすことをお勧めしますが、少しなら聞き取れる場合はその教材のまま、何度も繰り返してみてください。

また、最近だと音声を低速で再生する機能のついたアプリなどもあるので答えを見る直前に試してみてもいいと思います!

リンキングの理解不足

リンキング」とは、英語の発音において、子音同士が繋がったり、子音が消えたりする現象のことを指します。

リンキングの理解不足が原因で聞き逃している場合は、発音自体は聞き取れるが、書き起こしたときに意味が通っていない場合が多いです。

では、簡単な例文を用いて、正解例失敗例を比べてみてみまししょう。

音声「ナイストゥミーチュー」
成功例 “Nice to meet you.”
失敗例 “Nice to me chew.”

“Nice to meet you.” だと分かっていたら簡単なのでつまずく必要はないのですが、もしこのフレーズ自体を知らないとすると、 “Nice to me chew.” と書き起こしてしまう場合があるかもしれませんね。

 “meet you” の子音同士が繋がって「ミーチュー」と発音するように、

2つの英単語が1つの英単語のように発音することが「リンキング」です。

リンキング」を理解すれば、リスニング能力の向上にグッと近づきます!

予測・推測能力不足

聞こえてきた英語音声に対して、

話の流れからすると、こうだなぁ。

と予測・推測する力は英語学習全てにおいて非常に重要な能力です。

 これができると、ディクテーションにおいて聞き取れなかった部分にどんな表現が来て、どんな表現が来るわけがないのか把握できます。

 この予測・推測能力を最大限に利用するためにも文法や英語表現の勉強もしておきましょう。

【英語リスニング力をつける勉強法⑤】ディクテーションのため教材・アプリ

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TOEIC presents English Upgrader

以前の記事でもご紹介しましたが、本当にオススメです!

TOEICが提供しているスマホアプリです。英語音声、解説、クエスチョン、そして日本語音声を含むシチュエーション別のスクリプトをいくつも聞くことが出来ます。

ディクトレ

こちらはディクテーション専用のスマホアプリです。

短めの英会話からTOIECの問題文までそろっていてこちらもすごくオススメです。

スマートフォンのキーパッドで打ち込む形式になっているので、苦手な人は本来のディクテーションと補助として移動時などに使用するといいですよ!

【まとめ】ディクテーションで正確性を磨こう!

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Image by Karolina Grabowska from Pixabay

いかがだったでしょうか?

ディクテーションはリスニングの正確性をきちんと磨くことが出来るとても有効な勉強法です。

もちろん、すぐには成長を実感できないかもしれませんが、根気よく、1日15分でもいいのでコツコツ続けてみてください!

ただ、「一人勉強するのは苦手だし、不安だ」、「実際にアウトプットしたい」思う人もいると思います。

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